第7回 日本心臓核医学会学術大会 抄録
パネルディスカッション
PETによる心疾患の評価
-PETの魅力・臨床医へのメッセージ-
3)心筋perfusionと局所壁運動を同時評価する
・滋賀県立成人病センター研究所画像研究部門 岡沢 秀彦、高橋 昌章
・滋賀県立成人病センター循環器内科 羽田 龍彦心臓疾患の予後は、心筋血流量(MBF)のみでなく、心拍出量(EF)とも関連があるとの報告が近年多く見られ、MBFとEFの同時測定は、心筋梗塞や狭心症のフォローアップや、治療の効果判定の指標として有用と考えられる。近年SPECTによる心機能測定として普及している心電図同期収集によるEF測定をPETに応用し、N-13アンモニア一回静注による血流定量および心電図同期PETの同時計測法を考案し、血流と心機能を測定した。N-13アンモニアの静注(約50秒間の低速注入)開始と同時に、まずPETのダイナミック収集を5分間行い、続けて10分間の心電図同期PETを行った。MBFはダイナミック収集よりグラフィック法(Patlak plot法)を用いて算出した。左室拍出量(LVEF)は心電図同期収集のデータを用い、定量的心機能解析プログラムpFAST (Perfusion and Function Assessment by Myocardial SPECT)で算出した。アンモニア検査直前にO-15一酸化炭素吸入により得られた心電図同期心プール(GBP)イメージでも同様に、左室容積およびLVEFを測定した。血管造影時に左室造影(LVG)も行った患者20名では、LVG, GBP, pFASTの三法によるLVEFと左室容積の精度を比較した。また、正常者及び患者計40名を、心筋血流画像に欠損を認める症例と認めない症例の二群に分け、GBPとpFASTのEF値が良好な相関関係であるかを検討した。MBFは正常者において、アンモニアでの計測値として良好な数値を示した。LVEFの比較では、LVGとGBPの結果に有意差はないが、pFASTでの計測において、血流欠損がある症例でEF値の過小評価があることがわかった。正確なLVEF値を得るためには、欠損のある患者において、アンモニアでの計測にGBP-PETを追加する必要性が示唆された。