第7回 日本心臓核医学会学術大会 抄録
パネルディスカッション
PETによる心疾患の評価
-PETの魅力・臨床医へのメッセージ-
6)PETから見た一過性内腔拡大 ・金沢医科大学循環器内科 金山 寿賀子、松井 忍、竹越 襄
・先端医学薬学研究センター 松成 一朗、米山 達也、久田 欣一背景:冠動脈疾患における心筋SPECTでは、負荷時像で時として一過性に左室内腔拡大所見が見られることが知られている。一方、PETはSPECTに比し高分解能であり、血流定量が可能などの特長を有する。
目的:アンモニアPETを用いて、薬剤負荷による一過性内腔拡大が検出可能か否かを検討し、その意義について考察した。
方法:正常ボランティア4例、冠動脈疾患患者15例に安静およびATP負荷アンモニアPETを施行した。ダイナミック収集の最終フレーム画像において左室容積を心筋PET用解析プログラム(Munich Heart)を用いて自動算出した。一過性容積拡大率(TVDR)=負荷時左室拡張末期容積/安静時左室拡張容積を左室拡大の指標とし、TVDR1.2以上を有意の左室拡大とした。またコンパートメントモデル解析により安静および負荷時の心筋血流を計算し、心筋血流予備能(CFR)を算出した。
結果:冠動脈疾患例のTVDRは1.16±0.07であり、正常例(1.03±0.05)に比し有意に大であった(p<0.01)。また、冠動脈疾患患者15例中5例において有意の左室拡大を認めた。しかし、CFRとTVDR間にはR=-0.40と負の傾向を認めたものの、有意な相関とはならなかった(p=0.09)。
結語:安静・負荷アンモニア心筋PETで一過性内腔拡大を検出することが可能であった。しかし、その成因については更なる検討が必要である。