第7回 日本心臓核医学会学術大会 抄録
パネルディスカッション
PETによる心疾患の評価
-PETの魅力・臨床医へのメッセージ-
7)Stunned myocardiumの評価能力を比較する ・千葉大学大学院医学研究院循環病態医科学 吉田 勝哉、桑原 洋一、
小高 謙一、中川 敬一、
小室 一成動物実験で冠動脈を結紮後再灌流すると、灌流領域の心筋血流が正常化しても収縮機能の改善が数時間遅延するという現象が観察される。ここから心筋Stunningの概念が生まれた。臨床的には労作性狭心症、不安定狭心症、急性心筋梗塞の再開通療法後、開心術後などにStunnigが起こりうると考えられている。
病態の評価には局所心筋血流量の計測が必要なため、臨床例でこれを評価できるPET、SPECTの貢献が期待されているが、臨床経過が比較的早いこともあり心筋Hibernationに較べまとまった報告は少ない。またFDGなど心筋代謝画像を用いたViablity評価により、血行再建術後の壁運動の改善を予測し適応判断に役立てるという心筋Hibernationの診断目的と異なり、心筋Stunningの評価については臨床的に核医学に何が求められているかあいまいな部分もある。
さらに最近では急性心筋梗塞患者で再開通療法後の壁運動改善に数週間を要するような症例や、高度の冠動脈狭窄があり頻回に心筋虚血が生じていると考えられる症例などに対し、Chronic StunningあるいはRepetitive Stunningといった概念も提唱されている。これらについては心筋Hibernationとの関連が問題となる。
そこで自験例に文献的考察も含め、PETによるStunning評価の可能性と今後の課題を紹介したい。